ブルさんブルさん

悪質リフォームの被害は現在も増加しています。
私はネットの情報社会になった現代でも、悪質リフォームが増えている事に驚きを感じました。
なぜ、悪質リフォームが増え続けているのか、その原因と手口について調べてきました。

悪質リフォーム増加中


国民生活センターに寄せられた悪質リフォームの相談件数は次のとおりです。

2011年:6,043件
2012年:6,496件
2013年:7,295件
2014年:6,870件
2015年:6,759件
(参考:http://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/reform.html)

2013年をピークに緩やかな減少傾向に転じましたが、2011年に比べて2015年は約10%増加しています。また、2016年9月30日現在の相談件数は2,864件で、前年同期の2,845件よりも増加しています。

なお、悪質リフォームの相談内容は屋根工事、壁工事、塗装工事、内装工事、増改築工事の合計です。

被害者の大半は高齢者の訪問営業

悪質リフォームは、工事内容や業者の信頼性など、ネットによる簡単なリサーチで見抜く事ができます。ネットによる情報社会になった事で、50代以下の方の悪質リフォーム被害は減少しています。

しかし、ネットに弱い高齢者がターゲットにされる事例が多く、現在も悪質リフォームを繰り返す業者が後を絶ちません。悪質リフォームの大半は、訪問営業によるもので、悪徳業者は高齢者のみで生活している住宅を重点的に営業しています。
「悪質リフォームの被害の〇〇%は訪問販売」はこちら

子供が実家のリフォームを気にかける必要がある

国民生活センターに寄せられた相談内容は、被害者本人ではなく、その子供が実家のリフォームに不審な点を感じて相談するケースが増えています。

子供が気づいて対処できれば良いですが、なかには被害に気づかずに高額で手抜き工事被害にあった事を気づかないままの高齢者もいる事でしょう。つまり、実際の悪質リフォームの被害件数は、国民生活センターの相談件数より多い事が考えられます。

悪質リフォーム被害は高齢者がターゲットにされることを理解して、親がいる方は自分の家の事だけではなく、実家(親の家)のリフォームの事も気にかけてあげるようにしましょう。

年に1回でも、親に「訪問営業は悪質リフォームが多いから気をつけて」と声をかけてあげるだけでも、被害リスクを大幅に軽減できます。リフォームする時は一度子供に相談する約束をしておけば、より安心できるでしょう。

クーリング・オフに応じない詐欺業者が増加中

訪問販売によるリフォームの契約はクーリング・オフの対象で、8日以内であればキャンセルできるように法律で守られています。
しかし、国民生活センターの相談内容を見ると、次の事例が増えています。

  • クーリング・オフの連絡をしたら、注文した材料費などのキャンセル料を請求された
  • クーリング・オフの連絡をしようとしたが、業者と連絡が繋がらなくなって不安
  • 見積を出しただけで、すぐに家に足場を組んで作業を開始された

クーリング・オフは、消費者を悪質な訪問販売などから守る法律です。訪問営業による契約から8日以内であれば、無条件で費用がかからずにクーリング・オフできます。

業者が速やかに応じてくれない場合は、すぐに国民生活センターなどに相談しましょう。

悪質リフォームをする業者は、「クーリング・オフもできるから、とりあえず今日契約してくれ」と泣きついてきます。契約を取れないと職場に帰れない。などと情に訴えるのも定番の手法です。

クーリング・オフは是非活用してもらいたい制度ですが、クーリング・オフを期待して安易に契約をする事を控えるようにしましょう。

悪質リフォームの巧妙な手口

悪質リフォームは、警戒する消費者を相手でも契約に結びつけるための巧妙な手口を使ってきます。
代表事例を紹介すると次のものがあります。

  • 今なら大幅値引きできる
  • 無料で診断や点検をします
  • 今すぐにリフォームしないと、地震や台風で家が壊れてしまうと過剰に危機感を煽る

訪問営業のスタッフが言ってくる事は、全てを信じないようにして、できれば話自体を聞かないようにしましょう。

リフォームの必要性を感じたら、訪問営業してきた業者に依頼するのではなく、信頼のできる地元で実績がある業者に相談しましょう。

できれば1社だけではなく複数社から話を聞いて見積を取る事が望ましいです。

おわりに

悪質リフォームが増加している問題について調べてみました。ネットを活用して情報収集するだけで被害のリスクを緩和できると思いました。

私は現在30代なのですが、高齢者がターゲットにされる特性から、私や妻の親や祖父母の家の事を気にかけてあげようと思いました。悪質リフォームは、大半が訪問営業の原始的な手法で行われています。

訪問営業の被害では、クーリング・オフを案内して契約させて、その後クーリング・オフの契約解除をさせないようにする手口が増えています。リフォームの相談は、訪問営業してきた業者からは話を聞かない事を徹底するだけで、被害を防ぐ事ができます。

現在は高齢化が進んでいる事から、ネットの情報がどれだけ充実しても、悪質リフォームは無くならない問題だと感じました。悪質リフォームをする詐欺業者が増えている現状を理解して、私自身が外壁などのリフォームをする時も、業者選びは慎重に行おうと思います。