
現在も後を絶たない悪質リフォーム被害は、実に77%が訪問営業によるものだとされています。
私も実家が訪問営業で外壁リフォームを行い、後からこの業者は評判が悪いと地元の工務店から指摘された経験があります。
訪問営業による被害が多い理由は次のことが挙げられます。
・被害者の大半はネットが苦手な高齢者
・外壁リフォームは複数の業者を比較しない人が多い
悪質訪問営業の手口
悪質訪問営業の特徴は次のものがあります。
- 営業スタッフに正しいリフォーム知識がない
- 不必要なリフォームを提案する
- リフォーム料金が不当に高い
なぜ、このような初歩的な悪質訪問営業の被害が絶えないのでしょうか?
無警戒な消費者が多い現状
悪質訪問営業の被害が絶えない理由は、無警戒で詐欺まがいの訪問営業に騙される方が多いためです。リフォームを依頼する方の約7割が、最初に見積を出してもらった業者に依頼しているというデータがあります。
つまり、リフォーム業者選びで比較検討を一切しない人が多いため、悪質リフォーム業者に騙されてしまうのです。
悪質業者から見れば、訪問営業は一番最初の見積提示する業者になれるので、業者にとって都合の良い条件で仕事を取る事ができます。
家は手入れが必要だと認識している
住宅は購入後も、定期的にリフォームや外壁の塗り替えなど手入れをしないと長く住めません。持ち家を所有している方であれば、定期的にメンテナンスする必要性を理解しています。
しかし、数百万円をかける大規模リフォームは10年以上に1回のペースになる事が多いです。そのため、リフォームをしようと思っても、信頼できるリフォーム業者と定期的な付き合いを持っていない場合がほとんどです。
こうした中で訪問営業で、見た目や肩書きだけはリフォームのスペシャリストの方が来て、「この家はリフォームが必要です」と言われれば、危機感をもったり、「我が家もそろそろ、リフォームする時期かな」と感じてしまうものです。
訪問営業は、こうした消費者心理につけ込んで契約を取ってきています。
悪質訪問営業のリフォーム被害は外壁関連が多い
訪問営業による悪質リフォーム被害の中でも、外壁関連のリフォームが最も多いです。
外壁がターゲットにされやすい理由は次のものがあります。
- チャイムを押す前に外壁の状態をチェックできる
- クラック(ひび割れ)やチョーキング現象(塗装の寿命による粉ふき)を指摘する事で、リフォームの必要性を訴えられる
- 料金の大半が技術料のため、不当に高い見積りでも騙せる
たとえば訪問営業で次のように案内された場合、どう思われますか?
「水回りのリフォーム業者ですが、一度無料点検をさせて頂けませんか?」
ほとんどの方は、水回りで困っている事がなければ、「うちはいいです」と無料点検を断って具体的な話を聞かないでしょう。
しかし、次のような案内があれば、危機感を持って話を聞いてみようと思ってしまいます。
「外壁を見させてもらって、ひび割れも多く、このまま放置すると家が傷んでしまいますよ」
このように、実際に発生している問題点を指摘する事で、訪問営業でも専門業者の話を聞いてみようと思う方が多いです。また、単価が高い事から、自社で塗装職人を持たない営業専門会社でも利益をしっかり取れます。
つまり外壁関連のリフォームは訪問営業に最適な商材なのです。
おわりに
悪質リフォームの被害は訪問営業が多い事について調べてみた所、朝日新聞による報道で77%が訪問営業による被害という事が分かりました。
ネット社会になった現代でも、訪問営業の被害が絶えない理由について調べてみた所、高齢者の被害者が多い事や、最初の見積りで決める人が7割など納得できる根拠がありました。
さらに、訪問営業のターゲットは外壁関連のリフォームが多いです。そこで分かった事は、外壁塗装を訪問営業してきた業者に依頼する事は非常にリスクが大きいということです。
悪質リフォーム会社に騙されないためにも、訪問営業の業者にいきなり頼まず、複数の業者から話を聞いて見積りや補修内容を比較するようにしましょう。