ブルさんブルさん

外壁は日向と日陰で劣化症状が違います。
外壁の劣化箇所をチェックするときは、南側や通り沿いなど日当たりが良い所と、北川や隣の家と隣接するなど日陰になりやすい場所で、起こりやすい劣化症状を把握しておきましょう。

日向と日陰の劣化症状


外壁の劣化症状は日向と日陰で次の特徴があります。

日向
・主な部位:南側、通り沿いや隣の家、高層ビルなど日差しを遮る障害物が無い部分。
・劣化症状の特徴:紫外線の影響が大きいので、色褪せ、チョーキングなど塗膜の劣化がしやすい。

日陰
・主な部位:北側、隣の家の建物と面している部分、高層ビルの影響で日差しが遮られる方向。
・劣化症状の特徴:日陰が多いので紫外線の影響は少ないが、藻やコケなどが付着しやすい。

塗装が劣化する原因で一番影響が大きいのは紫外線です。日陰よりも日向の方が劣化の初期症状が現れるのが早く、塗り替え時期のサインも日向の面から出やすい傾向があります。

日陰は塗膜が新しい間は、藻やコケなどが付着しにくいです。特に最近の塗料は防カビ性能がアップしているので、日陰に強くなっています。ただし、塗膜が劣化して防カビなど保護機能が失われると、コケや藻が付着して一気に劣化が進むことがあります。

また、日陰でも雨が少ない地域や、風通しがよく乾燥しやすい環境であれば、長期間経過しても藻やコケが付着しにくいです。

方角によって変わる劣化症状

外壁の劣化は、周辺の建物(日差しを遮るもの)がないことを条件に、南側が1番劣化しやすく、2番目は北側です。西と東は、南・北に比べると劣化しにくいです。

方角によって外壁の劣化スピードが変わる要因はまず紫外線です。太陽は東から昇って西に沈んでいきます。南側は1日を通して、日向になる時間が多く、北側は日陰になる時間が長いです。西と東は毎日ほどよく日向の時間と日陰の時間があるので、紫外線の影響を受けにくく、表面も乾燥しやすいメリットがあります。

ただし、方向によって変わる塗膜の劣化スピードはごくわずかです。北側でなおかつ周辺の建物の影響で日が当たりにくく、南側は日当たりが良いなど、方向によって環境が大きく変わる場合は劣化スピードや劣化の症状に大きな差が出ます。

南側でも、周辺の建物の影響で日が当たりにくく、風通しが悪い場合は、日陰特有のコケや藻が付着する劣化症状が出やすくなります。

塗装が劣化する要因は日当たりだけではない

塗装が劣化する要因は日当たりだけではなく、風通しや家の構造上の問題なども影響します。外壁の劣化箇所をチェックするときは、日向と日陰の劣化しやすい面を見るのではなく、全体をしっかりチェックしましょう。

また、前回外壁塗装する前にクラック(ひび割れ)が発生した経緯などがあれば、過去に不具合が生じて補修した部位を優先してチェックすることも大切です。

家は基本的に全方向が一度は日向になる時間があります。この面は日当たりが悪いからチョーキング現象のチェックをしないなど、日向と日陰の特徴を重視しすぎたセルフチェックをしてはいけません。家全面で最低限のセルフチェックをして劣化症状を点検しておきましょう。

周辺の建物の影響など、日陰が多く風通しが悪い場所など、悪条件が揃っている場合は、細かく重点的にチェックしておきましょう。

おわりに

前回私が外壁塗装したときは、道路沿いの西側が一番日当たりがよく、また窓が多い構造だったため、西側の面にクラックが多数できていました。屋根は傾斜がきついので、雨がすぐ流れて乾燥するのでコケや藻が付着していなく、劣化しにくい家だと塗装業者から言われました。

日向と日陰で塗料の劣化症状の特徴は違いますが、日当たり以外にも、家の構造や周辺環境、風通しをはじめ乾燥のしやすさによって劣化しやすい部分が変わってきます。外壁塗装の適切な塗り替え時期を把握するためには、自分の家の特徴を理解することが大切です。

外壁塗装の現地調査や塗り替え工事で業者から受けた説明は、次の塗り替え時期の目安や、劣化症状をセルフチェックする際に役立つ情報になります。

塗装業者から言われた家の特徴は、その時の塗装工事だけではなく、その後の外壁のメンテナンスで役立つ情報なので忘れないようにしましょう。