
鉄部は屋外で使用するとサビが発生するものですが、塗装することによってサビや腐食を防止できます。
鉄部の塗装が劣化したり剥がれると、保護機能が失われて鉄部はサビていきます。
一部分のみのサビであれば、部分補修で対処できますが、サビが広範囲に渡る場合は塗料が寿命を迎えたサインで塗り替えが必要です。
鉄部のサビや腐食
鉄は水や湿気によってサビが発生します。サビは鉄の腐食生成分でサビを放置すると、サビの範囲が拡大するだけではなく、鉄そのものを腐食してしまいます。
外壁のメンテナンスは、鉄が腐食したらすぐにメンテナンスすることで、塗り替えだけで使い続けられますが、腐食が進むと鉄部をまるごと交換しないといけません。
外壁のセルフチェックでサビを発見したら、腐食が始まる前に対処しましょう。
住宅で使用される鉄部
住宅で使用される鉄部は家の設計によって異なります。雨樋や手すりなどが鉄部の定番ですが、塩化ビニール製の雨樋を使用するなど、鉄部をほとんど使用していない家もあります。
家によっては金属系のトタン屋根やサイディングボードなど、幅広い面で鉄を使用しているケースもあります。
鉄にも様々な種類があり銅や鉄鋼などサビやすい素材や、アルミ、ステンレス、ガルバリウム鋼板などサビに強い鉄も多数あります。
鉄の耐久性
一昔前は鉄は塗料が密着しにくく、塗装の中からも浸透した湿気でサビが発生することがあり、3年ごとに小まめな塗り替えが必要でした。最近は鉄用のサビ止め塗料の性能が上がって、外壁塗料で定番のシリコン塗料と同等に、10年〜15年ほどの耐用年数が期待できる鉄用塗料が主流になっています。
また、雨樋はステンレスやガルバリウム鋼板などサビに強い鉄を使用したり、塩化ビニールや合成樹脂などサビのリスクが無い素材を使用する家も増えてきました。金属系サイディングボードなど、通常のモルタル外壁や窯業系サイディングボードよりも耐久性が高い金属系の素材も登場しています。
しかし、古い家はサビやすい材質の鉄を使用していることも多く、定期的な塗り替えをして、交換をせずに使い続けることが、費用をかけずに家に長く住むコツです。
鉄部の塗装の耐久性は、ケレン(細かい傷をつけて塗料が密着しやすくする工程)を行って、サビ止め塗料を使用するなど適切なメンテナンスをすれば10年前後はもちます。
ただし、前回の外壁塗装や付帯物塗装の施工に問題があると、2〜3年でサビが発生することもあります。
サビや腐食を発見した時の対処法
サビが発生すると、腐食して水が入り込むルートができてしまいます。そのまま放置すると外壁材が腐ったり、雨漏りを起こす可能性もあります。外壁・屋根・付帯物などでサビを発見したら、外壁塗装業者に連絡をして適切な処置を取ってもらいましょう。
表面に薄いサビが浮き出てきたくらいなら、自分で磨いて油を塗るなどの応急処置でも対処できます。しかしサビが発生したということは、塗料が剥がれたり防サビ機能が劣化しているサインです。一時的なサビ落とし等で対処しても、またサビが発生する可能性があります。
特に、サビの発生が広範囲にわたっている場合は、塗り替えや交換をするしか方法はありません。
サビが進行して腐食が深刻な場合は、補修で対処しきれない可能性が高いです。まずはプロの外壁業者やリフォーム業者に見てもらって、交換の必要性を確認しましょう。
おわりに
鉄のサビや腐食を発見した時は軽微なサビを除いて、早急に外壁業者に見てもらうなど適切な対処をしましょう。
私が前回が外壁塗装したときは、玄関前のシャッターやフードパンの一部に些細なサビが出ていました。幸いなことにサビが出ていたのは外壁や屋根とは関係ない所だったので、それほど重要視せずサビの状況も軽度ということもあり、外壁と一緒に塗り替えることはしませんでした。
今後はサビが出た場所に応じて、重要性を見極めて適切な対処をしようと思います。特に、外壁、屋根、雨樋など住宅に関係する付帯物のサビはシビアにチェックしていきたいです。