
外壁塗装工事は平均的に2週間の施工期間がかかります。
さらに外壁塗装工事をするにあたって、業者選びから施工時期の選定、挨拶回りなどの事前の準備などやることもたくさんあります。
当サイトでは、外壁塗装の工事工程はもちろん、工事施工期間中の生活や、適切な工事をしてもらうためのコツなど、依頼者に役立つ情報を含めて外壁塗装全体の施工工程を紹介しています。
外壁塗装の施工工事の工程
外壁塗装の施工工事の工程は以下の通りです。
- 足場を組む
- 高圧洗浄
- 下地処理(補修作業)、点検
- 養生
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
- 付帯物塗装
- 確認、是正
- 養生外し、清掃
- 足場解体
- 仕上がり確認
外壁塗装工事の工程や手順は業者によって異なる
外壁塗装の施工工事では、業者によって手順や段取りが異なる場合があります。ほとんどの業者で共通している点は、一番最初に足場を組んで、作業が終了してから足場を解体する点です。
また、外壁塗装の基本は下塗り・中塗り、上塗りの3度塗りが必要で、乾燥させる時間も必要なので、各一日以上で最低でも3日は塗装作業を行います。
外壁塗装工事の施工手順の一例を紹介します。
・A社
1日目:足場を組む(自社)、高圧洗浄、養生、点検
2日目:下地処理(補修作業)、外壁下塗り
3日目:外壁中塗り、屋根下塗り
4日目:外壁上塗り、屋根中塗り、付帯物塗装
5日目:屋根、上塗り、付帯物塗装、確認、是正、養生外し、清掃
6日目:足場解体、仕上がり確認
・B社
1日目:足場を組む
2日目:高圧洗浄、下地処理
3日目:養生
4日目:屋根下塗り
5日目:屋根中塗り、付帯物塗装
6日目:屋根上塗り、外壁補修作業
7日目:外壁下塗り
8日目:外壁中塗り
9日目:外壁上塗り
10日目:外壁修正作業、付帯物塗装
11日目:付帯物塗装、養生外し
12日目:確認、是正
13日目:足場解体、仕上がり確認
・C社
1日目:足場を組む
2日目:高圧洗浄、養生
3日目:下地処理
4日目:屋根下塗り
5日目:屋根中塗り、外壁補修作業
6日目:屋根上塗り、外壁下塗り
7日目:外壁中塗り
8日目:外壁上塗り、付帯物塗装
9日目:付帯物塗装
10日目:ベランダ防水作業
11日目:養生外し、確認、是正
12日目:足場解体、仕上がり確認
A社の作業期間が短いのは、作業人員をかけて、一つの作業を短時間でこなしたり、複数の作業を同時進行しているからです。外壁塗装は作業員のかけ方で施工期間が変わりますので、施工期間が長ければ品質が高いという訳ではありません。
養生や下地補修の順番、付帯物塗装をどのタイミングでやるかは、業者ごとによって違い、最適な順番はありません。業者がやりやすく、慣れている順番で工事を進めていきます。
家によって、作業に時間がかかったり、早く終わる事があるので臨機応変に施工工程を組み替える事もよくあります。
外壁塗装の施工工程
外壁塗装の施工工程の作業内容や注意点をまとめました。この日は何をやっているのかなど、作業内容を把握すると安心して外壁塗装を任せられるようになり、騒音や匂いなどの対策もできるようになります。
主要な工程は、さらに詳しく解説しているページを用意しています。
近所への挨拶、家の観察
外壁塗装をする際は、一般的に施工業者からも事前に近所へ挨拶に行ってもらいます。家主本人が近所の家に回るかは、近所付き合いの深さによって決めればいいでしょう。また、近所付き合いが悪い場合は、色々と外壁塗装をする前からモメる事もあるので注意しましょう。
業者が近所への挨拶をした時には、家の観察も行います。外壁塗装は人によっては現地調査や見積から依頼するまで数ヶ月の時間が空いてしまう事もあります。業者は念のため、現地調査の時の状態や見積に入っている補修内容の作業のみで対応できるか、再度簡単な確認を行います。
足場を組む
足場は外注先の足場専門業者を利用するケースと、外壁塗装業者が自社で行うケースがあります。足場は一般的に1日かけて組み上げます。
足場を組む日は「カンカン」といった金属を打ち付ける相応が多くなります。足場を組んだら、続いて防護ネットを取り付けて、その日の作業は完了になります。足場を組む範囲は、屋根塗装をするかや、屋根の形状によって異なります。
塗装を長持ちさせる洗浄工程
外壁塗装の施工工事は外部洗浄が重要です。洗浄がしっかりできていないと、塗料が綺麗にのらず、耐久性が悪くなってしまいます。
最近ではバイオ洗浄など、ワンランク上の洗浄方法もあります。洗浄方法による違いや、バイオ洗浄の必要性について詳しく調べてきました。
養生、さび止めなど
足場を組んで、洗浄が終わったら作業に入る前に、サッシやベランダ、窓などその他付帯物に塗料がつかないように養生をします。必要に応じて、金属部分にさび止めの作業を行います。
養生をすると、基本的には窓を開けることができなくなります。当日や事前に相談すれば、一部で窓を開けて換気できる場所を残してもらえるケースもあります。
下地は補修してから塗装する
クラック(ひび割れ)やその他不具合がある場合は、下地を先に補修してから塗装作業を行います。下地補修は、シーリング材など専用の補修材を事前に施工して、その上から下塗りを塗る事で、ムラなく綺麗に仕上がります。
優良業者であれば、外壁一面を簡単に磨いて(表面を削って)、工事前には見えなかったクラック(ひび割れ)の前兆も綺麗に補修してくれます。下地補修は塗装職人の腕の見せどころで、この作業の質で外壁塗装の耐久性は変わってきます。
塗装の鉄則は3回塗り
外壁塗装は、屋根、外壁ともに下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが必要です。下塗り専用の塗料を塗る事で、上塗りの塗料が綺麗に塗れるようになります。中塗り、上塗りと色付きの塗料を2回塗る理由は、耐久性をあげるためです。
塗料メーカーも外壁用塗料は3回塗りをすることを前提に、耐用年数の目安を表示しています。一部の悪質業者は、塗料代や作業負担を減らすために、中塗りを省略してしまうこともあるので注意しましょう。
雨漏り対策の肝は屋根
外壁塗装は、見えやすい外壁のことを重視する傾向がありますが、実は外壁よりも屋根の方が重要性が高いです。屋根は雨や紫外線の影響を強く受けるので、傷みやすいです。また、屋根に不具合が出ると雨漏りを起こすデメリットがあります。
雨漏り対策の肝が屋根で、屋根の塗装を適切にしていないと、次回の外壁塗装する時期が早まってしまうこともあるので注意しましょう。
雨樋塗装、戸袋、雨戸塗装などその他の箇所の塗装
外壁塗装工事は、屋根、外壁だけではなく、雨樋、戸袋、雨戸などの付帯物の塗装も重要です。付帯物塗装は、家の保護で必要不可欠なものと、見栄えのために塗替えが望ましいものの2種類があります。
塗り替えが必要な箇所の解説や、適切な塗装方法などをまとめました。
塗り替え中の生活
外壁塗装の工事期間中は洗濯物を干せなかったり、窓を開けて換気ができない、臭いや騒音など生活に支障が出る事も多いです。最近では、臭いが少ない水性塗料の性能が向上するなど、一昔前に比べると外壁塗装工事中の生活も快適になりました。
作業をしている日中の状況や、その日の作業が終わった夜間の生活などを、私が実際に外壁塗装をした時の体験談をもとに解説しています。
外壁塗装をするまでの流れ
外壁塗装は、業者選びから見積、現地調査など依頼する前にやることがたくさんあります。業者に連絡をして、言いなりになって話を進めれば手間は少ないですが、後からトラブルになる可能性が高いです。
外壁塗装で失敗しないためには、業者選びから、見積書、調査診断書などのチェック、塗り替え時期の選定、作業写真を提出してもらうお願いなどを行いましょう。
外壁塗装をするまでの流れやポイントをまとめました。
塗装業者選びのコツ
外壁塗装業者は大手から地域密着の小規模業者まで幅広くあります。
外注や自社施工、総合リフォーム会社や外壁専門会社の違いなど、塗装業者選びのコツを紹介しています。
見積りの前に調査診断書、仕様書を
外壁塗装は業者に連絡すれば、すぐに見積を出してもらえるものではありません。外壁塗装の見積は家の形状や材質、状態によって変わってきます。そのため、見積の前には現地調査をして調査診断書を出すとともに、使用する塗料や作業内容など要望をもとに仕様書を作成します。
こうした事前に提示される書類をしっかりチェックすることも外壁塗装で失敗しないためのポイントです。
「外壁塗装は見積り前に調査診断書、仕様書を出してもう」はこちら
塗り替えと張り替えはどちらが得?
木造住宅の外壁は、従来はモルタルが中心でしたが、最近ではサイディングが主流に変わってきました。サイディング外壁の場合は、塗り替えや張り替え、重ね貼りなど外壁のメンテナンス方法が複数あります。また、モルタル外壁からサイディング外壁に張り替えを検討する方も増えています。
塗り替えと張り替えはどちらが得なのか調べてきました。
塗り替えに不適な時期
外壁塗装は、塗料の特性上気温や湿度の状況によっては使用できない場合があります。一般的に春や秋が外壁塗装の需要が高い時期になります。真冬や真夏は、不適な時期ではありますが、地域や気候によって全く外壁塗装ができないかどうかが変わってきます。
塗り替えに不適な時期の状況や気候によって生じる不具合などをまとめました。
DIYのデメリット
最近は家のメンテナンスでDIYがちょっとしたブームで、ネットで調べれば様々なDIY方法の解説情報も出てきます。外壁もちょっとした不具合であれば自分でDIYをしようとする方がいますが、家のメンテナンスの中でも外壁や屋根は重要性が高く専門技術が求められます。
軽い気持ちでDIYによって外壁や屋根に手を加えると、その後不具合が発生したり、プロの業者に再度塗り替えをお願いした時に、余計な下地処理の料金を請求される場合もあります。DIYで対応する場合は、しっかりデメリットも認識して慎重に検討しましょう。