
外壁塗装工事は、外壁・屋根の他にも、付帯物塗装も一緒にやる必要があります。
付帯物には家を保護する重要な役割を担っている部分が多く、外壁や屋根の劣化が少ないからといって、付帯物のメンテナンスを軽視すると、家全体が傷んでしまうリスクが出るので注意しましょう。
重要な付帯物の役割と塗装・メンテナンス方法についてまとめました。
付帯物塗装の重要性
付帯物塗装を大きく分類すると次の2種類があります。
- 家を保護するために定期的な塗り替えやメンテナンスが必要な箇所
- 劣化しにくく、外壁塗装ごとの塗り替えは不要だが、塗り替えると見栄えが良くなる部分(玄関や窓枠サッシなど)
雨樋塗装、戸袋、雨戸塗装など、外壁塗装の都度一緒に塗装することが望ましい、付帯物の特徴や塗装の必要性について紹介しています。
雨樋(あまどい)
雨樋とは、屋根のフチに沿って取り付けられた、屋根から流れた雨を外壁に流れないようにするものです。屋根は汚れが溜まりやすく、屋根から流れる雨水が外壁に流れ落ちてしまうと、一気に外壁が汚れて劣化が進んでしまいます。
さらに、屋根に落ちた雨水が外壁と伝わって地面に直接流れ落ちると、地面に溝ができたり、基礎を劣化させるデメリットもあります。
雨樋のメンテナンスは、まずは落ち葉などのゴミを取り除き、サビ止めや腐食防止の専用塗料で塗装をします。
破風板(はふいた)
破風板とは、切妻屋根など山形の屋根の下に沿って取り付けられる化粧板のことです。名前のとおり「風をきる板」で屋根内部に吹き込む雨風を防止する役割をもっています。
メンテナンスは通常の塗装工程と同じですが、雨風の影響を受けやすい場所に設置されているため劣化しやいです。
また、屋根の下に装飾的に取り付けられているものなので、くすんだり塗装がはがれるなど劣化すると建物全体の見栄えが悪くなります。そのため、外壁塗装の塗り替え時期を見極める指標として見ることもできます。
戸袋(とぶくろ)
戸袋は、雨戸を開けたときに収納する部分です。雨戸の開閉を問わず、常に露出している部分なので劣化がしやすく、家の外側からだと目立つので定期的なメンテナンスが必要です。
戸袋は木製や鉄製など複数の材質があり、適切な方法でメンテナンスしないといけません。
見栄えだけではなく、木製の場合は外壁と一緒に塗り替えないと、腐食して戸袋そのものが剥がれ落ちてしまう場合もあります。鉄製の戸袋は外壁塗装毎に必ず塗り替えする必要はありませんが、サビが出る前にメンテナンスする必要があります。
雨戸
雨戸は、鉄製のため塗装が剥がれてサビが発生する症状がなければ、塗装しなくても耐久性に問題はありません。しかし、雨戸は家の外観で目立つ部分で外壁だけ綺麗にすると、雨戸の汚さが目立ってしまいます。
雨戸の塗装費用は安く、1枚につき2,500円〜4,500円程度が相場です。2階以上の高層階にも雨戸が付いている場合は足場が必要になりますし、10枚雨戸が付いている家でも5万円弱で雨戸を綺麗にできます。
雨戸は外壁塗装と一緒に塗り替えていくのが望ましいです。予算の都合で数万円でも安くしたい場合は、状態に応じて雨戸塗装を省略しても問題ありません。
その他塗装が必要な付帯物
外壁塗装の付帯物塗装はここで紹介している以外に次のものがあります。
- 鼻隠し
- 庇(ヒサシ)
- 幕板
- 換気フード
- 手すり
- 物干し金物
- 照明金物
- 水切り板金
- 玄関
- 窓枠サッシ
外壁と屋根以外の木部と鉄部は全て塗装が必要な付帯物です。家の外観を徹底的に綺麗にしたいなら、ほぼ全ての物を塗装しなおすことが可能です。
しかし予算の兼ね合いもあり、付帯物は外壁塗装の都度一緒に塗り直すものと、よほど劣化が著しくならない限り塗り直さないものがあります。
雨樋や破風板など、家を保護する付帯物は必ず塗装して、雨戸など大きい部分などをピックアップして塗り替えていくのが一般的です。付帯物をどこまで塗り直すか迷っている方は、業者に相談して優先順位を聞いた上で判断しましょう。
おわりに
付帯物は大きく分けて、鉄部と木部があります。
木部はメンテナンスしないと腐食するので、なるべく外壁塗装と一緒に塗り直すとよいでしょう。
鉄部は、雨樋など家を保護する目的で劣化しやすい部分は必ず塗装して、その他見栄えの問題になる部分は場所に応じて適切な塗り替え時期を見極めましょう。
付帯物の多くは足場が必要になるなど、外壁塗装と同時に塗り替えをする必要があります。外壁塗装するときは、付帯物塗装についても、しっかり状態を見極めて塗り直す部分を判断しないといけません。
私が前回外壁塗装をした時は、私自身が初めて外壁塗装を行ったため、何も知識がなく外壁と屋根だけを塗り替えてくれるものだと思ってました。しかし、業者側が雨樋や排水管、軒先など最低限の付帯物を塗ってもらい、見栄えも耐久性も満足できる仕上がりになりました。
次回はもっと付帯物塗装について、塗る部分と塗らない部分を業者と相談しながら決めたいです。