ブルさんブルさん

外壁塗装の鉄則は3度塗りです。
3度塗りすることによって、色見本のような綺麗な色に仕上がって強い耐久性を確保できます。
外壁塗装の塗装回数は業者によって変わるものではなく、全ての業者に共通したルールで、塗料メーカーも3回塗りを前提に開発を行い耐用年数の目安を算出しています。

塗装3回塗りの工程


外壁塗装は、外壁、屋根、付帯物全てで下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りをします。
付帯物の種類によっては、ペンキを1回塗るだけで済ませる場所もあります。

3回塗りの工程は以下の内容です。

①下塗り
下塗り専用塗料を塗装面全面に塗ります。主に艶なしの白系で強度が強く密着性が高い素材の塗料を使用。ヘアークラックなどがある場合は弾性塗料にすることで強度を高められます。金属製のトタン屋根などはサビ止め塗料を下塗りとして使用する場合もあります。

②中塗り
上塗りと同じ塗料で塗装します。業者によっては、塗り残し防止や3回塗りの実績(証拠)を残すために、わざと上塗りと若干違う色の塗料を使用する場合もあります。

③上塗り
最後の仕上げの塗装工程です。下塗り・中塗りの2回塗りでも見た目は綺麗に仕上がりますが、耐久性が弱くなってしまいます。中塗りをして、一度乾燥させてから再度塗料を塗る事で、塗料メーカーが表記している耐用年数の強度を確保できます。

下塗りをする理由

中塗り・上塗りの仕上げ用塗料は、色素が強いので塗料が柔らかく、密着性が弱いです。また、塗装前の外壁や屋根に直接塗っても綺麗な色合いに仕上がりません。

たとえば、絵の具を塗るときは、白い画用紙の上に描くことで本来の綺麗な色が出ます。すでに色が付いている画用紙の上に、違う色の塗料を塗っても綺麗な色に仕上がりません。
外壁塗装で色を変えない場合でも、一度外壁や屋根などの塗装面を一度下塗り塗料で白系の色にすることで、より鮮やかで新品のような仕上がりになります。下塗りは、一度白いキャンバスを作るような役割を持っています。

また、下塗り塗料は強度が強く艶がない特性があります。鮮やかな色の塗料では使えない成分を配合することで、中塗り・上塗り塗料と組み合わせて、より高い耐久性と機能性を確保できます。

3回塗りをしない悪質業者もいる

一部の悪質業者では、3回塗りをするところを、2回塗りしかしない手抜き工事をすることがあります。3回塗りを2回塗りで済ませてしまう理由は、塗料代の節約と作業の手間や工期の短縮をするためです。

もちろん、依頼者からは3回塗り分の塗料と技術料を取っているので、業者側の利益を増やして負担を軽減させることを目的に手抜き工事をしています。

下塗り・中塗りの2回塗りでも、塗装直後は3回塗りと見栄えは変わらないので、手抜き工事をしても完成後では見抜きにくいです。そのため、3回塗りを見極めるには、中塗り・上塗りで色を変えて写真を撮ってもらうように事前に伝えておくなど、あらかじめ防衛策を取っておかないといけません。

塗装期間中の生活

塗装作業は主にローラーを使って外壁や屋根などの塗装面全体に塗料を塗っていきます。騒音は一切ありませんが、塗料の種類によってはシンナー臭がします。

外壁塗装工事中は家の窓を全て閉めておく必要がありますが、それでも臭いが入ってくることもありますし、周辺の家に迷惑をかけることもあります。塗装期間中に臭いが発生するかは塗料の種類によって変わります。

全ての塗料に言い切れることではないですが、全体的には油性塗料は臭いがきつく、水性塗料は無臭に近いです。

外壁塗装の水性塗料と油性塗料の違い

私が前回外壁塗装をした時は、業者のオススメでエスケー化研の水性シリコン塗料を使用しました。油性塗料の方が耐久性が高く、以前は外壁塗装の主流でしたが、最近は水性塗料の性能が向上して、水性塗料を選ぶ方の比率が高くなりました。

実際の塗料で色合わせ

私が前回外壁塗装した時は、外壁の塗装作業の中塗りに入る前に、駐輪場の目立たない外壁の一部で塗料の試し塗りをしてもらいました。そこで事前打ち合わせで決めていた塗料が、色見本と印象が違ったので色の濃さを変えた塗料に変更しました。

外壁塗装工事は作業が始まってから、外壁の中塗りで実際の色の塗料を塗り始めるまでに数日かかります。色に不安がある方は、あらかじめ色合わせをしたい事を伝えておくと、外壁塗装工事が始まってから外壁の一部を実際に塗装して、仕上がりのイメージを見せてもらえます。

塗料の納期の関係もあり、中塗り塗装が始まる1〜2日前には最終的な色の塗料を決めないといけません。塗料の発注が終わり、実際に塗り始めると基本的に色の変更はできなくなります。

塗装期間中でも一部で換気や洗濯の天日干しができる

塗装職人の裁量や性格によって変わりますが、前回私が外壁塗装した時は、塗装工事中にも換気と洗濯の天日干しができるタイミングがありました。換気は午前中はこっちの面をやるので、ここの窓なら開けていい。午後は反対の面の塗装になるので、換気できる窓も反対側といった感じで塗装面と換気する窓の位置をローテーションしました。

洗濯に関しては、ベランダにアクリルの屋根が付いていたこともあり、屋根塗装のみで外壁塗装をしない日は洗濯物を天日干しする許可が出ました。

外壁塗装工事中の窓やベランダのドアの開閉は、塗装作業の合間を見て勝手に行う事はできず、養生の関係で必ず業者の許可を取って行わないといけません。養生を付けたり剥がすので、フチが多少汚くなるリスクもありますが、気になるような仕上がりにはならず融通を利かせて対応に感謝しています。

「外壁塗装の養生・サビ止め工程の注意点」はこちら

おわりに

外壁塗装の鉄則は3回塗りで、どの業者や塗料を見ても共通している事でした。塗料は厚塗りしてもひび割れを起こしやすくなるので、薄く塗って乾かして再度塗る事で厚みもあって力強い塗膜になるのだと思います。

外壁塗装工事の作業日数は多くかかるのは塗装を3回塗りしているからです。少ない人数で作業している業者は、屋根と外壁をそれぞれ順番に3日ずつかけて塗るので、塗装工事だけで6日かけて行うこともあります。

3回塗りは完全に塗料を乾燥させて次の作業工程に進むことが重要です。そのため、外壁職人は仕事のキリが良くなったら、15時や16時でも仕事を早く切り上げています。私が前回外壁塗装工事した時も、15時や16時に職人さんが帰宅した日が多数ありました。

私は水性塗料を使ったので、臭いもなく塗装作業中に気になる点はほとんどありませんでした。ただし3回塗りをしている証拠を残さなかったので、次回は写真を提出してもらったり中塗り、上塗りで色を変える等の対応で確実に3回塗りをしているか確かめたいです。