ブルさんブルさん

外壁塗装の一番の目的は雨風から家を保護するためです。
特に雨は木造住宅の天敵で、家の保護ができていないと腐食が始まり、雨漏れに発展します。

外壁塗装は、目の届きやすい外壁だけを見て塗り替え時期を判断して、屋根は外壁のオマケ程度に考えてしまう方がいます。
しかし、雨漏り対策の肝は屋根で、家を保護する観点では外壁よりも屋根の方が重要性が高いです。

雨漏り対策の肝は屋根


外壁や屋根は、雨や太陽の紫外線で劣化をしていきます。地面に対して垂直な外壁よりも、水平な屋根は雨と紫外線の影響が大きくダメージを受けやすいです。

たとえば紫外線の場合は、外壁はおおよそ日照時間の半分は日陰になりますが、屋根は傾斜や形状、周辺の建物にもよりますが、日照時間のほとんどが日向です。

雨も傾斜が付いているとはいえ、地面に対して水平に近いので雨の衝撃を直接受け、雨が流れずに屋根の上でとどまりやすいです。そのため、雨や紫外線だけではなく、鳥のフンや砂など汚れも付着しやすい特性があります。

屋根が劣化しやすい理由は、車の塗装の劣化を思い浮かべていただけると理解しやすいです。地面に対して垂直なドアよりも、地面に対して水平に近い屋根やボンネットの方が汚れが溜まりやすく、紫外線による塗装の日焼けが早く進んでいきます。

古い車だと、日焼けで塗装が剥がれてくるケースもありますが、ほとんどのケースが屋根かボンネットの塗装から剥がれたり艶がなくなっていきます。

屋根の形状によって雨漏れリスクが変わる

屋根には、片流れ屋根や、左右対称に屋根が2面で傾斜する切妻屋根など様々な形状や種類があります。

屋根の種類とそれぞれの特徴

新しい家は、デザイン性を重視した片流れや、越屋根、陸屋根の家が増えています。しかし、デザイン性を重視して、傾斜が一方向に限定している片流れ屋根や、構造が複雑な屋根は雨漏れしやすい構造なので、しっかりメンテナンスする必要があります。そのほか、ルーフバルコニー付きの家や、天窓付きの屋根も雨漏れしやすいです。

雨漏れを未然に防ぐには、自分の家の屋根がどれくらい雨漏れリスクが高いのか理解しておきましょう。

屋根の劣化は気づきにくい

屋根は外壁に比べて目が届きにくいため、メンテナンスが疎かになりがちです。外壁・屋根塗装は外壁の状態だけを見て判断する方が多いですが、外壁よりも先に屋根が塗り替えを必要な状態になっているケースがよくあります。

屋根にクラック(ヒビ割れ)や、塗料の劣化が現れているのに、外壁がまだ綺麗だからといって、何もメンテナンスをしないと、雨漏れに発展するリスクが上がります。

雨漏りを防ぐ方法

外壁・屋根用の塗料には耐用年数の目安があります。現在主流のシリコン系塗料の場合はおおよそ10年です。塗料の耐用年数を超えたら、外壁や屋根の劣化を実感していなくても、一度外壁業者に無料の現地調査を依頼するとよいでしょう。

外壁・屋根用の塗料は見た目が綺麗でも、耐用年数を超えると本来の保護機能が失ってしまいます。チョーキング現象の確認なども含めて、まずはプロの業者に一度状態の確認をしてもらいましょう。

ただし、悪質業者に現地調査を依頼すると、まだ塗り替えが必要ない状態でも売上獲得のため、「いますぐ塗り替えないとダメになる」と嘘の報告を受けることもあります。現地調査を依頼する業者は、評判の良い優良業者を選ぶか、複数社に現地調査を依頼して見解を聞き比べるといいでしょう。

屋根のメンテナンスにもお金をかける

外壁・屋根塗装の目的は、家の保護だけではなく外観を綺麗することもあります。屋根は外壁に比べて目立たないので、塗料を安いグレードにしたり、補修作業を省略するなど、お金をかけようとしない方もいます。

しかし、屋根は外壁よりもダメージを受けやすく、雨漏りの原因のほとんどは屋根が原因です。屋根は外壁で使う塗料と同等以上の耐用年数があるものを利用して、補修もしっかり行う必要があります。

おわりに

屋根からの雨漏れは、実際に雨漏れが起こってから深刻さを受け入れて、補修やメンテナンスをする方が多いです。雨漏れが起こっても部分補修で解決はできますが、事前にメンテナンスするよりもお金がかかり、屋根材全体への腐食のリスクもあります。

雨漏り対策の肝や屋根にあることを理解して、雨漏りが起こらないように事前のメンテナンスで予防することが、長い目で見てお金がかからず家に長く住むコツだと思います。

私も前回外壁塗装した時は、外壁のことばかりを気にして、屋根はとりあえず一緒に塗っておけばいいくらいにしか思っていませんでした。次回は外壁塗装をする前から、屋根の状態を気にして塗り替え時期を見極めようと思います。もし、補修が必要な部分が屋根にあれば、雨漏りを起こさないようにしっかりメンテナンスしておきたいです。