普通自動車は、主に白色のナンバープレートの車で最も需要の大きいカテゴリーです。
普通自動車とは、道路交通法上「車両総重量5000kg未満、最大積載量3000kg未満、乗車定員10人以下の四輪車」です。
かつ、総排気量660cc以下の軽自動車や特殊自動車に分類されない事が普通乗用車の条件です。
ここでは、普通自動車の車検の費用や特徴について解説します。
普通自動車の車検
普通自動車は大きく分けて普通乗用車と貨物車に分類されます。
ナンバープレートの区分で言うと、次のものが普通自動車に分類されます。
・3ナンバー(普通乗用自動車)
・5/7ナンバー(小型乗用自動車)
・1ナンバー(普通貨物自動車)
・4ナンバー(小型貨物自動車)
なお、5ナンバー、4ナンバーの自動車でも、ナンバープレートが黄色(業務使用は黒色)は軽自動車に分類され、車検においては別のカテゴリーになります。
車検期間について
普通自動車の車検期間は次のように定められています。
乗用車(3/5/7ナンバー)
・新車:3年
・継続:2年
貨物車(1/4ナンバー)
・新車:2年
・継続:1年
新車購入後1回目の車検は乗用車3年、貨物車2年。
その後は乗用車は2年ごと、貨物車は1年ごとに車検を取り直す必要があります。
車検費用は重量によって決まる
普通自動車の車検の特徴は法定費用の重量税が車の総重量によって決まります。
新車登録時の重量ではなく、検査を受ける際の重量のため、車内に重たい荷物を積んだまま車検を受けると重量税が高くなる場合があります。
必ず、車検を受ける際は車内の重たい荷物を降ろしておきましょう。
ティッシュやクッション、シートカバーCDなどの日用品や小物はそのままでも問題はありません。
さらに、重量税の費用はエコカー減税や経過年数によって異なります。
車検時の重量税費用一覧(乗用車)
0.5トン以下
・免税:0円
・75%減税:1,200円
・50%減税:2,500円
・エコカー:5,000円
・エコカー以外の13年以内:8,200円
・13年超え:10,800円
・18年超え:12,600円
1トン以下
・免税:0円
・75%減税:2,500円
・50%減税:5,000円
・エコカー:10,000円
・エコカー以外の13年以内:16,400円
・13年超え:21,600円
・18年超え:25,200円
1.5トン以下
・免税:0円
・75%減税:3,700円
・50%減税:7,500円
・エコカー:15,000円
・エコカー以外の13年以内:24,600円
・13年超え:32,400円
・18年超え:37,800円
2トン以下
・免税:0円
・75%減税:5,000円
・50%減税:10,000円
・エコカー:20,000円
・エコカー以外の13年以内:32,800円
・13年超え:43,200円
・18年超え:50,400円
2.5トン以下
・免税:0円
・75%減税:6,200円
・50%減税:12,500円
・エコカー:25,000円
・エコカー以外の13年以内:41,000円
・13年超え:54,000円
・18年超え:63,400円
3トン以下
・免税:0円
・75%減税:7,500円
・50%減税:15,000円
・エコカー:30,000円
・エコカー以外の13年以内:49,200円
・13年超え:64,800円
・18年超え:75,600円
車検時の重量税費用一覧(貨物車・1年自家用)
1トン以下
・50%減税:1,200円
・エコカー:2,500円
・エコカー以外の13年以内:3,300円
・13年超え:3,900円
・18年超え:4,400円
2トン以下
・50%減税:2,500円
・エコカー:5,000円
・エコカー以外の13年以内:6,600円
・13年超え:7,800円
・18年超え:8,800円
2.5トン以下
・50%減税:3,700円
・エコカー:7,500円
・エコカー以外の13年以内:9,900円
・13年超え:11,700円
・18年超え:13,200円
3トン以下
・50%減税:3,700円
・エコカー:7,500円
・エコカー以外の13年以内:12,300円
・13年超え:16,200円
・18年超え:18,900円
車検業者の料金区分は総重量によって決まる
大手チェーン店をはじめ、車検料金の一覧表を用意している業者は、乗用車を小型、中型、大型などと区分している場合があります。
こうした車検業者が行っている車両区分は、道路運送法による正規のものではなく、車両重量に応じた業者独自のものになっている事が多いです。
一例として大手部品量販チェーン店のイエローハットの車検では、次のように乗用車の料金区分を設けています。
・小型車:総重量1トン以下
・小型車:総重量1.5トン以下
・中型車:総重量2トン以下
・ミニバン・ワンボックス:総重量2.5トン以下
車業界全体では、1.5トン以下を小型車、2トン以下を中型車、2.5トン以下を大型車と区分する傾向があります。
こうした車検料金やコースメニューの区分は業者ごとに独自で行っています。
必ず、それぞれの業者の区分の定義から、自分の自動車がどの区分に当てはまるか確認しておきましょう。
車両区分は総重量を基準に決められる事が多いです。自分の車の総重量が分からない時は車検証情報で確認ができます。
普通乗用車の車検費用
普通乗用車の車検費用は次の通りです。
法定費用
・自賠責保険24ヶ月:27,840円 (普通乗用車は全て一律料金)
・重量税:車両総重量、エコカー減税の有無、経過年数等によって決定
・印紙代:1,100円〜1,800円(保安基準適合証の有無と小型自動車(5ナンバー)の分類によって異なる)
業者手数料
・基本料金
・検査費用
・申請代行手数料
・その他部品交換などの整備費用
それぞれ、業者によって料金設定が異なります。大手チェーン店では、基本料金に検査費用や申請代行手数料を含めている場合もあります。
業者の手数料設定価格や必要な整備、部品交換等によって車検料金は異なります。
車検費用の相場
車検費用は、同じ普通乗用車でも総重量や利用する業者、部品交換や点検の範囲によって費用が大きく変動します。
ここでは、一例として車検費用総額事例を紹介します。
1.5トン以下の小型の場合
・法定費用:53,540円
・ディーラー車検の平均費用(総額):10万6千円前後
・格安業者車検の平均費用(総額):7万6千円前後
2トン以下の中型車の場合
・法定費用:61,740円
・ディーラー車検の平均費用(総額):12万円前後
・格安業者車検の平均費用(総額):8万6千円前後
2.5トン以下の大型車の場合
・法定費用:68,840円
・ディーラー車検の平均費用(総額):13万5千円前後
・格安業者車検の平均費用(総額):9万7千円前後
あくまでも、相場の一例で法定費用はエコカー減税や経過年数13年超えの割増なしの費用で計算しています。
消耗品はオイル交換など最低限の内容のみで、タイヤやブレーキパット、その他修理費用が発生すれば、その費用が上乗せされます。
まとめ
普通自動車は、乗用・貨物や車両総重量によって車検費用が変わります。
格安車検を扱う大手チェーン店は車両総重量ごとに、独自に小型車、中型車、大型車と分類している事が多いです。
重量税は総重量のほか、エコカー減税、エコカーの有無、13年経過、18年経過などによって費用が変わってきます。
貨物車(商用車)の場合は、新車2年、継続1年ごとに車検が必要です。
車検費用の相場は業者や車の状態によって異なります。