車検費用は高額になる事も多く、車検の数ヶ月前から、ある程度の費用を把握してお金の用意をしておくとよいでしょう。
車検費用は前回の車検時から大きく変わる可能性もあります。
おおよその計算で概算費用を把握して計画性をもって車検を迎えるようにしましょう。

車検費用の計算

車検費用は次のものがあります。
それぞれ項目別に解説します。

法定費用 手数料 整備費用
自賠責保険
重量税
印紙代
基本料金
検査料
申請代行手数料
部品代
工賃

法定費用の計算

法定費用は原則、印紙代(1,100円)は固定されていて、自賠責保険と重量税が車種や車の状況によって費用が変動します。

自賠責保険料の計算

乗用車の2年継続車検の場合、自賠責保険料は次の条件で変わります。

・軽自動車or普通乗用車
・自賠責保険が切れる前に更新or自賠責保険切れで更新

通常、自賠責保険は車検満了日+1ヶ月の期間で加入しています。
車検が切れる前に継続車検を受ける場合24ヶ月で加入します。
車検と自賠責保険が既に切れている場合は25ヶ月で加入する事が望ましいです。
不安な方は車検証の車検満了日と自賠責保険の満了日の関係を確かめておきましょう。

・軽自動車の自賠責保険料
25ヶ月:27,240円
24ヶ月:26,370円

・普通乗用車の自賠責保険料
25ヶ月:28,780円
24ヶ月:27,840円

重量税の計算

車検費用の計算で注意しなければいけないのが重量税の計算です。
重量税は車両総重量によって変動し、エコカー減税による初回限定割引や満13年・満18年超えの割増などがあります。
つまり、前回車検時の重量税から料金が大きく変動する場合があります。
エコカー以外の場合は、車検証の車両総重量と重量税額の一覧表を見比べて下さい。
初度登録から満13年もしくは満18年を超えて車検を迎える場合は、前回車検時から割増料金になる事を認識しておきましょう。
エコカーに該当する車種の場合は、日本自動車整備振興会連合会の重量税計算ツールを活用下さい。
(参考URL:http://naspa.jp/)

・乗用車の重量税(2年継続用)一覧

0.5トン以下 1トン以下 1.5トン以下 2トン以下 2.5トン以下 3トン以下
免税 0円 0円 0円 0円 0円 0円
75%減税 1,200円 2,500円 3,700円 5,000円 6,200円 7,500円
50%減税 2,500円 5,000円 7,500円 10,000円 12,500円 15,000円
エコカー 5,000円 10,000円 15,000円 20,000円 25,000円 30,000円
エコカー以外の13年以内 8,200円 16,400円 24,600円 32,800円 41,000円 49,200円
13年超え 10,800円 21,600円 32,400円 43,200円 54,000円 64,800円
18年超え 12,600円 25,200円 37,800円 50,400円 63,400円 75,600円

各種手数料は利用する車検業者によって変わる

車検のための各種手数料は車検を利用する業者によって金額や表示方法が異なります。

ディーラー車検の場合は、法定点検費用、申請代行料、検査料など複数の手数料が発生します。
車検専門チェーン店や、部品量販店などは申請代行料と検査料が無料で、基本料金で部品交換以外の手数料を一本化している所が増えています。

ディーラー車検を利用する場合の各種手数料合計の目安は3〜4万円です。
車検専門チェーン店や部品量販店の車検基本料金の相場は1万円〜2万円です。

整備費用

整備費用は主に消耗品交換と保安基準に適合するための修理です。
車の抱えている不具合や、走行距離、過去の消耗品交換時期から、おおよそ必要になる部品を把握しておくとよいでしょう。

消耗品の寿命の目安

・バッテリー
寿命:4年前後
費用:5千円〜3万円

・タイヤ
寿命:3万km〜5万km(残り溝や亀裂で交換時期の目安確認可能)
費用:4万円〜15万円(4本の料金、車種・タイヤのグレードによって異なる)

・エンジンオイル
寿命:5千kmもしくは6ヶ月
費用:3千円〜8千円

・オイルエレメント(オイルフィルター)
寿命:オイル交換2回に1回の割合で交換
費用:2千円〜3千円

・冷却水(クーラント)
寿命:車検毎に交換
費用:5千円〜8千円

・ブレーキオイル
寿命:車検毎に交換
費用:3千円〜1万円(洗浄費用含む、基本料金に含まれている場合もあり)

・エアクリーナー
寿命:4万km〜5万km
費用:3千円〜8千円

・スパークプラグ
寿命:4万km(イリジウムプラグは10万km)
費用:5千円〜1万円

・ブレーキパッド
寿命:4万km〜5万km
費用:8千円〜2万円

・発炎筒
寿命:3年ごとに交換
費用:800円

・エアコンフィルター
寿命:1年もしくは1万5千km(エアコン使用頻度による)
費用:2千円〜4千円

整備費用は無料見積を利用する

車検満了日まで半年を切れば、車検業者で現車を確認しての無料見積をやってもらう事ができます。
実際に整備士に車の状態を確認してもらい、必要な交換部品と車検費用の総額の目安を出してもらう事もできます。

また、12ヶ月法定点検や販売店の半年点検を利用している方は、車検時に交換が必要になりそうな部品を聞いておくとよいでしょう。

車検を安くするなら、自分で部品を調達する

車検費用の中で消耗品交換などの部品代は大きなウエイトを占めます。
車検を少しでも安くしたいのであれば、交換が必要な部品を状況に応じて自分で調達する方法があります。
特に次の部品は、整備工場で購入する価格よりもネットオークションやネット通販で大幅に安く出回っています。

・タイヤ
・バッテリー
・ブレーキパット

バッテリー程度であれば、自分で交換にチェレンジしてみてもいいでしょう。
ネットで部品調達をする場合は、持ち込みでも安い工賃で作業してくれる業者をあらかじめ探しておくとよいでしょう。

まとめ

車検費用を自分で計算する時のポイントは次のとおりです。

・車検にかかる費用の内訳を把握する
・重量税の計算を車検証情報やネット検索で行う
・車検で利用する業者の手数料相場を認識する
・車検で交換する消耗品など部品交換の費用を把握する

重量税は前回の車検から費用が大きく変わる事があるので注意しましょう。
消耗品交換の必要性は、事前に無料見積や点検で整備士の見解を聞いておくとよいでしょう。
事前に車検費用を計算して車の状態を把握する事で、車検を安く行うための準備にも時間を作れます。