車の車検費用は、最低限のオイル交換などを含めて5万5千円〜13万円ほどが相場です。
ここでは車検費用の内訳について詳しく解説します。
車検見積の一例
一例としてトヨタ・エスティマのディーラー車検の見積詳細を紹介します。
点検費用
・法定24ヶ月定期点検:17,850円
・継続検査料:8,400円
・ブレーキフルード交換:913円
・冷却水交換:5,040円
・日常点検:2,310円
・ブレーキクリーニング:6,470円
・エンジン・シャーシ・下回り洗浄:11,880円
・エンジンオイル交換:4,626円
・ワイパーゴム交換:2,732円
・発炎筒交換:714円
・Vベルト交換:6,132円
諸費用
・自賠責保険:27,840円(24ヶ月)
・重量税:32,800円
・印紙代:1,100円
・申請代行手数料:11,000円
合計:139,807円
見積詳細は業者によって様々
見積の詳細表示は車検業者によって様々です。
ここで紹介したエスティマの見積は、法定24ヶ月点検のほかに日常点検でも費用を計上しています。
また、点検整備を行う事を理由に、各種オイルやベルト、ワイパーゴム交換は工賃を計上せずに部品代のみの料金になっています。
諸費用については、申請代行手数料を除く法定費用は、どこの業者で車検を受けても料金は同一です。
その他の費用については、内訳を見てそれぞれの業者を比較する事は難しく、整備項目と交換部品、総額を見て比較するようにしましょう。
車検費用の内訳
車検費用は大きく分けて次のものがあります。
・法定費用
・申請代行手数料
・検査料
・基本料金
・部品代
・工賃
それぞれ、内訳を詳しく解説します。
法定費用の内訳
法定費用は車検を通すために必ず必要な費用で、どこの業者に車検を依頼しても車種に応じた均一の料金が発生します。
車検の法定費用は次のものがあります。
・自賠責保険
・重量税
・印紙代
印紙代については継続車検の場合、原則1,100円です。自賠責保険は軽自動車と普通乗用車・商用車によって異なります。
重量税は総重量によって計算され、13年超え・18年超えの増税やエコカー減税の影響で金額が変わる場合もあります。
自賠責保険の費用
自賠責保険の金額は次の条件で決まります。
・車検切れ及び、自賠責保険切れを起こしているか?
・軽自動車 or 普通車 or 商用車
自賠責保険料は軽と普通車、商用車によって異なります。
乗用車(軽含む)の場合は2年車検なので車検時は通常24ヶ月で継続加入します。
自賠責保険の満了日はルール上は車検満了日と同じでも問題ありませんが、車業界では車検満了日から1ヶ月余裕を持たせて加入する事が一般的です。
車検と自賠責保険が切れている車の車検を取り直す場合は25ヶ月で加入しておくと安心です。
軽自動車の自賠責保険料
25ヶ月:27,240円
24ヶ月:26,370円
普通乗用車の自賠責保険料
25ヶ月:28,780円
24ヶ月:27,840円
自賠責保険は、加入期間によって保険料が変わりますが、普通乗用車であれば排気量や重量に関係なく全て一律の料金設定です。
重量税の費用
重量税は車の総重量によって決まります。
新車時の車両総重量ではなく、車検を通す際に車の荷物も含めた重量で計算されます。
車内に重たい荷物をたくさん積載している場合は、車検を通す時には車から降ろしておくようにしましょう。
乗用車の車検時(2年自家用)の重量税の費用は次の通りです。
0.5トン以下
免税:0円
75%減税:1,200円
50%減税:2,500円
エコカー:5,000円
エコカー以外の13年以内:8,200円
13年超え:10,800円
18年超え:12,600円
1トン以下
免税:0円
75%減税:2,500円
50%減税:5,000円
エコカー:10,000円
エコカー以外の13年以内:16,400円
13年超え:21,600円
18年超え:25,200円
1.5トン以下
免税:0円
75%減税:3,700円
50%減税:7,500円
エコカー:15,000円
エコカー以外の13年以内:24,600円
13年超え:32,400円
18年超え:37,800円
2トン以下
免税:0円
75%減税:5,000円
50%減税:10,000円
エコカー:20,000円
エコカー以外の13年以内:32,800円
13年超え:43,200円
18年超え:50,400円
2.5トン以下
免税:0円
75%減税:6,200円
50%減税:12,500円
エコカー:25,000円
エコカー以外の13年以内:41,000円
13年超え:54,000円
18年超え:63,400円
3トン以下
免税:0円
75%減税:7,500円
50%減税:15,000円
エコカー:30,000円
エコカー以外の13年以内:49,200円
13年超え:64,800円
18年超え:75,600円
申請代行手数料とは
車検を通すには、陸運局に継続検査を申請して、有効期限が更新された車検証と、新しい車検ステッカーを交付してもらう必要があります。
申請代行手数料は、この陸運局への手続き代行費用です。
ディーラー車検では車種に関係なく一律11,000円前後が相場です。
格安車検専門業者では、申請代行手数料を無料にしている場合もあります。
検査料とは
国土交通省から指定を受けた整備工場では、車検の検査を工場内で行う事ができます。
指定工場で車検を受ける場合、車検の検査ラインの設備の使用料を計上される場合があります。
検査料の相場はディーラー車検で5,000円〜10,000円ほどです。
格安車検専門業者では、指定工場でも検査料を無料にしている事が多いです。
指定工場以外で陸運局の検査ラインを通す場合は検査料は発生しません。
基本料金とは
基本料金とは車検整備を行う基本料金です。
指定工場や認証工場では、法定24ヶ月点検費用も基本料金の一部になります。
業者によって、基本料金に含まれているものが違います。
基本料金が安くても、別途日常点検や最低限の消耗品交換費用が発生する場合があります。
基本料金が高くても、オイル交換や洗浄費用などが一通り含まれている場合もあるので、基本料金だけで、車検業者の費用が高いか安いかを一概に判断はできません。
人気が高い格安業者では、検査料や申請代行手数料、法定点検費用を全て基本料金に含めて、シンプルでわかり易い料金形態にしている所が増えています。
部品代
部品代は交換する部品を、純正と社外のどちらを使用するかによって異なります。
同じ看板のチェーン店やディーラーでも、利用する工場によって部品代が異なる場合もあります。
車検費用が安い業者は、部品代の値引きが大きく、必要に応じてリビルト品(中古再生品)や社外品を使用して車検費用を安く抑えてくれます。
工賃
工賃は部品交換に伴う作業手数料です。
基本料金に消耗品交換工賃を含んでいる場合もあれば、消耗品交換の全てに工賃を計上される事もあります。
工賃は作業工程に応じた時間単価で計算されます。車検値引きは工賃で調整している業者が多いです。
まとめ
車検費用の内訳は以下の項目があります。
・法定費用
・申請代行手数料
・検査料
・基本料金
・部品代
・工賃
法定費用は車の大きさやエコカー減税、自賠責保険の加入期間によってどこの業者でも同じ費用が発生します。
その他の費用は計算のやり方や内訳の内容が業者によって異なります。
格安業者は申請代行手数料や検査料が無料で、安い部品を使ったり工賃値引きをする事で、ディーラー車検より大幅に安く車検を行っています。