車検証は、その車の登録情報や車検有効期限を証明する大切な書類です。
車内に常に携行する事が義務付けられていますが、車検時や自動車保険の加入、職場の通勤申請など一度車から車検証を取り出した際に、そのまま紛失されてしまうケースがあります。
車検証を紛失した時の対処法についてまとめました。
車検証を紛失した時の対処法
車検証を紛失した場合は、早急に以下の確認を行いましょう。
- 車検証のコピーがないか?
- 車検満了日の確認
車検証は公道を走行する際に常に携帯する事が義務付けられています。
車検証を紛失したら早急に再発行手続きを取るとともに、紛失したまま車を極力乗らないようにしましょう。
車検証不携帯の罰則
車検証不携帯は道路運送車両法によって50万円以下の罰金があります。
道路交通法による罰則はないので、行政処分(免許違反点数の加点)はありません。
しかし、実際に罰金が科せられるケースは非常に少なく、大半のケースが認められています。
話が少し逸れますが、歩行者が赤信号無視をした場合、法律上は2万円以下の罰金と定められています。
しかし、歩行者の赤信号無視を見つけた警察は、検挙せずに口頭注意で済ませる事が多いです。
ただし、法律上罰金刑が定められているので、警察に罰金刑を求められると立場が非常に弱く、罰金刑の責任を実際に負う可能性があります。
極力、車検証不携帯で車を走らせる行為はしないようにしましょう。
車検証のコピーがあれば状況は変わる
道路運送車両法では、車検証の原本を携帯するように義務付けています。
車検証のコピーでも法律違反に変わりはありませんが、コピーだけでも携帯していれば状況は大きく変わります。
車検証不携帯で問題が出るのは、違反や事故を起こした際に車検証情報を確認できない事です。
特に大きな事故や違反では、親族などが車検証を届けるまで警察に拘束される場合もあります。
車検証のコピーさえあれば、警察が登録情報と照会する事ができるので、大きな問題に発展するリスクが大幅に減少します。
一部のユーザーは、紛失・盗難リスクを恐れてあえて原本ではなくコピーを車に携行している方もいます。
ただし、あくまでも法律上は原本が必要だという事を理解して自己責任でコピーによる対応をしましょう。
車検証を紛失した場合は、何も携帯しないよりも車検証コピーを携帯すると状況が大幅に改善されます。
自宅に車検証のコピーがないかを確認しましょう。車を購入した販売店や、加入している自動車保険の代理店に問い合わせると車検証のコピーを管理している場合があります。
コピーによる対応をしたい場合は一度、普段利用している車関連の業者に問い合わせてみるとよいでしょう。
車検証満了日を確認する
車検証不携帯による罰則は行政責任(免許違反点数の加点)がなく大きな問題に発展する事は少ないです。
しかし万が一、車検切れも起こしていると、一発免停や自賠責保険切れと合わせて80万円以下の罰金など、厳しい罰則を受ける事になります。
車検切れは警察に見逃してもらえる事はなく、実際に厳罰を受ける事になるので絶対に避けないといけません。
車検有効期限は通常車検証で確認しますが、紛失した時は以下の方法で確認を取ります。
- 車検ステッカーの確認
- 販売店や普段利用してる整備工場に確認する
- 自賠責保険を確認する
最も手軽で信憑性が高い確認方法が車検ステッカーのチェックです。フロントガラス中央上部に車検満了日が記載された四角のステッカーが貼ってあるので確認してみましょう。
ほかにも、自賠責保険証があれば、自賠責保険満了日の1ヶ月前を車検有効期限の目安として推測する材料になります。
車検ステッカーや自賠責保険、その他の方法で確認できない場合は、購入した販売店や、車検や整備を利用した業者がデータ管理をしている場合があるので、問い合わせみるようにしましょう。
車検証の再発行方法
車検証を紛失したら、速やかに再発行手続きを行いましょう。
車検証は車検時に必ず必要になりますが、車検証不携帯は法律違反なので、車検まで待って同時に行うのではなく、紛失が判明した時点で行います。
車検を受ける際に車検証の紛失に気づいた場合は、再発行手続きと継続検査を同時に行う事もできます。
車検証再発行の必要書類
車検証再発行に必要な書類は次のとおりです。
- 使用者の認印
- 委任状(第三者が手続き代行する場合
- 車検証(汚損したものが残っている場合)
- 理由書(車検証が残っている場合は不要)
- その他、車のナンバー、車体番号、初度登録など車両情報が分かる書類やメモ
理由書は、使用者の認印が必要で申請する現地で調達できます。
あらかじめ必要な方はインターネットでPDFをダウンロードできます。
(参考URL:http://www.mlit.go.jp/common/000226594.pdf)
盗難による紛失は警察への盗難届出受理番号が必要
車検証再発行の理由が盗難による場合は、最寄の警察署や交番に盗難届を出します。
その際に受理番号が発行されますので、控えを取って理由書に記入します。
なお、紛失による場合は警察への届出は原則不要です。
ちなみに、ナンバープレートの再発行は悪用リスクが高いため、紛失でも警察への紛失届が必要になります。
車検証再発行の流れ
車検証の再発行は、次の場所で行います。
- 軽自動車 → 軽自動車協会(陸運局に隣接)
- 軽自動車以外の自動車 → 陸運局
車検証の再発行は全国どこの陸運局でも対応できます。
必要書類を持って窓口に行って手続き方法を確認しておきましょう。
再発行は、まず陸運局で申請用紙と印紙を購入します。
車検証再発行の印紙代は300円で別途数十円程度の用紙代が必要になります。
記入例を見ながら必要事項を記入し、認印を捺印。必要書類一式と合わせて窓口へ提出します。
不備がなければ5分〜10分ほど(混雑状況によっては10分以上かかります)で車検証が再交付されます。
使用者本人の認印があればできる簡単な手続きなので、業者を利用せず自分でチャレンジしてみてもよいでしょう。
まとめ
車検証を紛失した場合、まずはコピーがないかの確認と車検満了日の確認を行います。
車検証は車に常時携帯する事が義務付けられていて、不携帯の場合50万円以下の罰金になります。(免許違反点数の加点など行政処分はなし)
実際には、ほとんど警察に罰金を見逃してもらえる事が多いですが、事故や違反を起こすと手続きが面倒になるので速やかに再発行手続きを行いましょう。
原本ではなくコピーを携帯する場合も法律違反になりますが、コピーの用意ができればトラブルリスクを大幅に減らせます。
車検証の再発行手続きは陸運局(軽は軽自動車協会)で使用者の認印と車両情報、印紙代と用紙代合わせて400円弱の費用があれば簡単に行えます。